出産ドキュメント

kemeo20012006-04-05

ナンジャタウンで暴食の末「もう出産まで暴食しません」と誓った翌4月3日。

12:00頃  
おしるし(生理のような出血)がある。でもまったく陣痛は来ないので、普通に掃除したり、メールしたりして午後を過ごす。

17:00頃 
この頃から軽い生理痛のような陣痛が10分間隔で来る。けどあんまり痛くないので、ソファに横になってテレビなど見て過ごす。夕食も普通に食べる。

23:00頃
破水か?!というような水っぽいものが下りてくる。病院に電話すると「とりあえず検査するから入院の準備して来てください」  慎ちゃんとタクシーで病院へ。到着後助産婦さんによる、内診とリトマス紙を使っての検査。結果破水ではなく「おしるし」の延長だった。念のためお腹の張りと胎児の心臓の動きを測る「ノンストレステスト」を1時間程受けるが、あまりお腹も張っていなく、胎児も健康とのことで、家に帰される。

日付変わって4月4日
1:00頃
帰宅。なあーんだと気が抜ける。慎ちゃんがお風呂のバスタブに入浴剤を入れてくれたので、たっぷり時間をかけて入浴。なんか極楽気分〜

2:00頃
とりあえず寝るかとベッドに横になった直後,身体の中で「パンッ!」という微かな音がし、ジョバッと水が下りてくる。「今度こそ破水だろう」ってんで病院に再度電話。また入院バッグ持ってタクシーで病院へ。

2:30頃
検査の結果、破水と診断。陣痛は来てはいたけど、生理痛の重いのくらい。でも心配して「大丈夫?痛い?」などと聞く慎ちゃんには、思いっきりやつあたり「気が散るから話しかけないでっ!!」 このあたりから出産モードに突入。

3:00頃
待機室というところのベッドでさっきやったノンストレステストを受ける。さっきよりお腹が張って来てる(陣痛が来てる)のが自分でもわかる。が、ここらへんはまだ呼吸法で痛みを逃せるため、多少余裕あり。

4:00頃
陣痛室へ移動。カーテンで仕切られたベッドが4つあるが、そのうち3つも塞がっている。なに?もしや今日って出産ラッシュ?なんて思う余裕がまだあった、移動直後は…。一番奥の窓際のベッドに寝る。

4:30頃
助産婦さんが大きなクッションを持って来て、横向けに寝ている私の股にクッションを挟む。慎ちゃんは腰をさする。「けめさん、顔に力入ってる!リラックスしないと赤ちゃん下りてこないよ!」 「肩に力入ってる!」と注意される。入るに決まってるだろうが!!リラックスなんてできっか! なんて言う気力もなく、ただただ痛みに耐える。

すっげー痛い!なんだこの痛みは!思ってたのと違う!子宮の痛みではなく、肛門の痛みだ!胎児大のウ○チと腸とその他の内臓が全部、肛門から凄い勢いで飛び出てきそうな痛み。それを飛び出てこないように必死に我慢している感じ。助産婦さんはたまに様子を見に来て、肛門をギュッと押してくれる。

5:00頃
肛門の痛みピーク。叫びまくる。もうまわりにどう思われようとカンケーねー。死にたい。死んだ方がマシ。助産婦さんに「ウ○チが出て来そうなんですけど!!!」「それはウ○チじゃなくて赤ちゃんだよ」「トイレ行ってした方がよくないですか!!」「行ってもいいけど、多分出ないよ。だってウ○チじゃなくて赤ちゃんだから」 

5:30頃
助産婦さんが子宮口をチェック。「全開なので分娩室に移動します!」 ベッドごと分娩室に移動。え!もう? でもこれがまだ半分の痛みとかだったら私死んでた。やっぱり最後の段階だったんだ!あまりに早い!うれしー!これでこの痛みから解放される!

6:00頃
分娩台に仰向けに寝る。レバーをつかんで助産婦さんの合図でいきむ。これまで肛門からの噴出(と自分では感じていた痛み)を必死で押さえてきたのが、ここに来て、思いっきり出せる訳である。これならまかせろ! いきみまくる。助産婦さんに初めて褒められる「いいよ!上手いよ!」「凄い!凄い!」

出てくる感覚が来た! 助産婦さん携帯で電話「先生!お産です!」 
先生来る。会陰切開をするため医師がはじめて登場。股のところでジョキッて感覚。切られたな。でも痛みは感じない。赤ちゃんが出てくる痛みのが凄いから。

いきむ。いきむ。くるしー。息継ぎして、またいきむ。助産婦さん2人が赤ちゃんの頭を一生懸命出そうとしている感覚がする。

6:17
ポロンと頭が出た!そして身体が出た!すぐに大きな泣き声。うわっ!股のところに赤ちゃんがいる! わたしまじで生んじゃったんだー。やったー!やっとこの痛みから解放されるー!!

胸に赤ちゃんを抱かせてくれる。 ちっさーい! 
やっと終わったという安堵感。涙とか感動は不思議となかったなあ。

赤ちゃん、検査台に移動。体重や身長を測定されている間、おしっこを豪快に2回も飛ばす。噴水のよう。私は分娩台で会陰切開したところをチクチク縫われる。痛い!もう痛いのやめて! 

慎ちゃんはずっと私の頭の上にいて、汗を拭いたり、「もう少し!がんばれ!」とか言っていた気がする。が、赤ちゃんが出て来た瞬間から、凄い勢いでカメラマンに変身。写真を撮りまくる。

分娩室から陣痛室へベッドごと移動。助産婦さんが全身を拭いてくれて、パジャマに着替えさせてくれる。これから2時間ここで休憩。赤ちゃんは添い寝。

以上でドキュメント終わり。文章にすると長いけど、たった4時間のスピード出産だったのでした。

写真:おしっこ噴射後、パンパースをされました。